2020年問題
平成30年3月23日

皆様こんにちは

 

春分の日を過ぎて暖かさが増し、柔らかな日差しをうけた木々の蕾はほころび、新緑が芽吹きだしました。

社屋の向かいにある桜の木々も薄く色づき、もう間もなく花を咲かせるようです。

春の訪れを身近に感じ、心穏やかに日々を過ごしたいと思います。

 

48年前に大阪で開催された世界万国博覧会、そのシンボルだった「太陽の塔」が耐震工事を終え、今月19日から一般公開されています。

内部オブジェの復元と、万博後長らく閉鎖されていた希少さとが相まって、入場予約は4ヶ月先まで埋まっているそうです。

大阪万博のテーマは「進歩と調和」でした。

万博が開催された1970年頃の日本は高度経済成長の真っ只中、実質経済成長率は10%を越え、戦後の復興により飛躍的な進歩を遂げた、国の力強さを世界に印象付けました。

趣は違えど、世界が舞台となるオリンピックの次回開催国は日本。

東京五輪のテーマの一つは「多様性と調和」です。

万博から48年が経過する間に、経済成長は終わりバブルが崩壊。人類史上かつてないスピードで進行する少子高齢化、そしてそれに起因した競争力の低下と社会コストの増大。現在の日本は世界で類を見ない課題先進国とされています。

世代や性別、障碍に囚われず、多様な人達が活躍する国、文字通り「1億総活躍社会」を実現する国としてその力強さを、オリンピックを通じて各国に印象付けることが求められます。

2020年に向け、関連施設の建設や交通網整備にかかるインフラ投資で、国内GDPは大きく伸びています。憂慮すべきはこの伸びがオリンピックまでの一時的なものである事。そしてAI(人工知能)技術発達に伴う経済構造の変化も留意が必要です。

昨年3大メガバンクの三井住友、三菱東京UFJ、みずほの3行がAI技術を採用し、3万人の人員を削減する事を発表しました。

今後10年かけ人からAIへ業務を徐々に移行するとしていますが、その技術は飛躍的に進歩しており、実際はより短期間で切り替わると予想されます。それを裏付けるように転職市場には銀行出身者が急増しています。

少子高齢化による社会の変化と技術革新により、現在の社会構造は跡形もなく破壊され、そこに新たな秩序が創られる。そしてそれはオリンピック終了を契機に進行する事が予測されます。

社会構造の変化は、望むと望まざるとに関わらず、私達に急激な変化を強いるでしょう。来るべき未来に、柔軟に変化、対応していけるだけの技術と知識が求められます。

ノアでは現在1週間に1度、新入社員、事務職員、を対象に勉強会を行っています。その学習内容は、見積り項目の理解、標準仕様書を教材に防水の技術的理解など、各職の専門分野では扱わない事柄も学ぶようにしています。

世界中の天才を集めても、未来がどうなるかを証明する事は出来ません。

しかし、自分で自らの 「未来を選ぶ」 事は可能です。

仕事の枠に囚われず、様々な知識を吸収する事も 「未来を選ぶ」 ために大切なことだと考えています。

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